UR賃貸住宅は独立行政法人都市再生機構が管理している賃貸物件住宅のことで、全国におおむね75万戸の賃貸住宅を保有しています。仲介手数料や礼金など入居に伴う一時金も免除されるので、リーズナブルな出費で賃貸生活をはじめることができるのが大きなメリットです。入居の際の連帯保証人も不要なので保証人を見つけることが出来ない条件でも居を構えることができます。そんなUR賃貸から、DIY住宅という賃貸物件が提供されているのを御存知でしょうか。一般的な賃貸契約に比較してDIY住宅にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
一般的な賃貸借契約では退去時に、現状回復義務を負担することになります。現状回復義務とは通常使用した場合を想定して、引っ越し時に搬入したり設置したりした設備を取り外して、オーナーに明渡すことです。賃借人は日常生活を送る結果である経年劣化や通常の使用範囲での損耗などについては負担する必要はないものの、いつでも入居できる状態に回復させることは必要なわけです。
この点DIYを加えることは、自由なプランニングを元に屋内設備の変更や取り替えを意味するので、通常の使用や損耗の範囲を超えています。本来であればDIYなどを行えば、すべて賃借人の費用と責任で現状回復義務義務を負うことになるはずです。しかしUR賃貸のDIY住宅では、退去時の現状回復義務が免除されているのです。契約申込み時に特約を同時に締結することになります。契約申込み時に3ヶ月間の使用貸借契約と、使用貸借契約満了時の翌日を開始日とする賃貸借契約を同時に締結します。内覧などをおこなってプランニングの腹案をねっておき、申請時にDIYのための3ヶ月間の使用貸借契約を設定するのがポイントです。
入居後に勝手にDIYを行うと用法違反になるので退去を要求されたり、退去時の負担の大きい現状回復義務が発生することになります。DIYを希望するなら内覧でプランニングの構想を有る程度決めておき、入居前の申請時にDIY住宅プランで契約する必要があります。DIY住宅を締結することにより、入居後3ヶ月間は自由なプランニングでDIYを実践することになる訳です。
DIY住宅は大きく分けて3プランの中から条件にあわせて選択します。例えばベーシックプランでは、建物の基本構造である躯体に影響を与えない限り、大規模な改修も可能になっているなど本格的な需要にもマッチします。